木瓜紋(もっこうもん)は、日本の家紋の中でも、特に古くから使われてきた代表的な家紋の一つです。

形は、四つの丸いふくらみをもつ図案で、植物の「木瓜(ぼけ)」の実を輪切りにしたように見えます。

しかし、この紋の由来については、いくつかの説があります。

 

もっとも有力とされているのは、瓜(うり)の断面を図案化したという説です。

古代の日本では、瓜は成長が早く実が多くなることから、強い生命力の象徴と考えられていました。

そのため木瓜紋には、「子孫が増えること」や「家が安定して続くこと」を願う意味が込められています。

このことから、木瓜紋は縁起のよい家紋として広く使われるようになりました。

 

また別の説では、鳥の巣を真上から見た形を表しているとも言われています。

鳥の巣は、家族を守り、子どもを育てる場所です。

この説でも、「家を守る」「家族を大切にする」といった意味と結びつけて考えられてきました。

どの説においても、木瓜紋には生活に密着した、温かい願いが込められているのが特徴です。

 

木瓜紋は、使われた家の数がとても多い家紋でもあります。

戦国時代には、武士だけでなく庶民にも広く用いられました。

特に有名なのが織田信長で、織田家は「織田木瓜」と呼ばれる独自の木瓜紋を使用していました。

その影響もあり、木瓜紋は力強く、実用的な家紋として知られるようになりました。

 

形の種類も多く、「単木瓜」「剣木瓜」「花木瓜」「丸に木瓜」などがあります。

線の太さや飾りの違いによって印象が変わり、同じ木瓜紋でも家ごとに少しずつ違いが見られます。

こうした違いは、家系図を調べる際の大切な手がかりにもなります。

 

このように木瓜紋は、身近な自然をもとにしながら、家族の幸せや子孫の繁栄を願う気持ちが込められた家紋です。

派手すぎない一方で、しっかりとした力強さを感じさせるその形は、今でも多くの人に親しまれています。

 

丸に木瓜

 

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更新:2026年01月04日