あるお客様から、祖父の実家についてさらに詳しく調査してほしいという追加のご依頼をいただきました。

 

このお客様の祖父は、戦前に養子縁組をされており、その背景には当時の「家制度」が大きく関係しています。

 

戦前の日本では、家制度が社会の基盤となっており、家督を継ぐ子どもがいない家庭は「廃家」となってしまう仕組みでした。

この「廃家」という状態は、家名が途絶えることを意味しており、長く続いてきた家系を守りたいという強い思いから、家族は何としてでも家を存続させようと努力していました。

 

特に、男子がいない家庭や娘しかいない家庭では、家名を存続させる手段として「入り婿」の形での養子縁組が広く行われました。

 

養子に入る男性が家の後継者となることで、その家系を守ることができたのです。そのため、戦前の社会では、養子は家を救う存在として特別に大切にされ、周囲からも感謝や敬意をもって迎えられることが一般的でした。

 

今回のご依頼は、そうした背景を持つお客様が、養子に入られた祖父の出自についても知りたいという思いから始まったものです。

 

新しい家系に入って家を守る役割を果たした祖父の実家にも、どのような歴史や物語があるのかを知りたいというお客様のご希望を受け、私たちは調査を進めることとなりました。

 

この調査を通じて、養子縁組を通じてつながった家族の歴史だけでなく、祖父の実家がどのような背景を持ち、どのようにして現在の家系と結びついているのかを明らかにしていきたいと考えています。

家系図

更新:2025年01月08日